視力回復の方法というのは、世の中に多数存在します。
先に述べた栄養や食事、ツボや目の体操、日常生活の工夫、各種トレーニングや矯正手術など様々です。
中でもトレーニング法の種類は数限りなく、トレーニングマシンやアイマスク、視力回復マッサージやツボなどが挙げられます。
全国各地には視力回復トレーニングセンターなどもあり、子供から大人まで通いながら視力回復に励んでいます。
近視人口が多い日本だけに、視力回復に対する注目度は高まるばかりです。
反面、トレーニングで近視が本当に治るのだろうか?とその信憑性に疑問を抱く人も中にはいらっしゃるでしょう。
その答えを探そうと躍起になるより、自分の「目の健康のために」という意識で何かに取り組むことは決して損ではないと思います。
基本的な食事や睡眠といった生活の改善を図るともに、身体を鍛えるのと同じく、一種のエクササイズと思ってトレーニングをしてみませんか?
何よりもまずは、自分にあった方法を探すことが一番です。
そこでご紹介したいのは、器具も要らず誰もが手軽にできて続けられ、疲労回復や精神的にもリラックス効果が期待できる「遠方凝視トレーニング」です。聞こえは難しそうですが、要は普段近くばかり見ている「近方視」によって疲れている目をちょっと休ませて、「遠方視」を意識的に行いましょうという簡単なことです。遠くを見るとき、私たちの目はリラックスした状態で、目の周囲の筋肉はほぐれて和らいでいます。水晶体は緊張から解き放たれ薄くなり、遠くのある一点を見つめることで更に薄くなろうとします。
これが遠くを見るのに必要な機能を鍛えることとなり、本来持っている視機能の遠近のバランスを養うのです。
手順は簡単で、いつ、どれだけ、という明確な決まりはありません。
時間のあるときや家事の合間に、また長時間パソコンの作業が続いた後、読書や字を書くなどの近業を行った後に実践してみてください。
まず外に出てできる限り遠くを見つめます。
昼間であれば空の雲・遠くの山の一点を、夜間であれば夜空の星を見つめましょう。
不思議なことに、気分も落ち着いて開放的な気分になれますよ。
遠くをしばらく見つめたら、自分の指先や時計など何でも良いのでしばらく近くに視点を戻します。そしてまた遠くを見つめます。
これを数分間、一日に一回・できれば数回、少しずつでも続けることが大切です。
えっ、それだけ?
と思われるかもしれません。
しかし実際やってみると、そんな簡単なことすら、日常でやっていないことに気づきます。
室内にいるばかりでは遠くを見るのも限度がありますし、気づけばもう何日も空を見上げていないということもあるのでは?
時間が無い、忙しい、面倒くさい。
色んな理由がありますが、あえて時間をつくってやってみる価値はあると思います。
時間に余裕のある休日などは、海や山へでかけてトレーニングするのも悪くないですよ。
私たち三次元の世の中で暮らしています。
三次元とは「たて・横・高さ」の座標によって表される広がりを意味し、私たちの目は、ものを見るときもおのずと立体的にとらえる様にできています。
これは左右の視差により結ばれた網膜上の像が、脳の働きによって立体として感知されるために起こる現象です。多くの動物においては映像が白黒であったり、動くものしか見えなかったりするといいますので、世の中をあるがままに見るという点で、総合的に見て人間の目の能力は高いといえます。
例えば平面図においてものが浮き上がって見えたり、奥行きがあるように見えたりするのは、だまし絵などでよく知られる目の錯覚・錯視などといわれます。平面、つまり二次元の中に存在しないはずのもうひとつの座標を、私たちは経験や習慣から脳で認識しており、みえないものを見ようとするのです。これを「立体視」といいます。視力回復トレーニングには、立体視することにより普段使われていない目の能力を機能させ、視力の回復を図るものがあります。これは人間の筋力と同じで、使わない筋肉は細り衰えますが、鍛えれば筋力アップが図れるのと同じ仕組みです。ここで紹介するのはこのうちの「平行法」と「交差法」です。実際のトレーニングには立体視専用の画像というのがあり、少し前に流行った「マジカル・アイ」という本などの原理と同じものです。これは焦点を変えることにより、遠くや近くを見ることと同じように目の筋肉に働きかけ、遠方凝視のトレーニングと同じ効果を得ることができるものです。
平行法は、右目は右側の画像を見て、左目は左側の画像を見るという方法で、それぞれの目で別の画像を見るという方法です。普段の目の使い方とは違い、訓練しなければ画像は見えてきません。ポイントは、見ようとする対象物よりも先で焦点が合うように、遠くを眺める感じで見ることです。左右の目は一点を凝視しないため、交差することなく対象物の上を通過します。肩の力を抜いて、リラックスして遠くを眺めてみましょう。慣れるまでは右目と左目の間を手のひらで隔てて、視線が交差しないようにすると徐々に見えてきます。
交差法とは、画像より手前で焦点が合うように、意図的に中央に目を寄せて見る方法です。傍から見ると何をやっているのだろうと不思議がられますが、はじめのうちは顔の前に人差し指を立てて指先を見つめると、指先に焦点が合うため対象物の上では左右逆の見え方をしているわけです。これもはじめのうちは難しいですが、慣れれば指なしでもできるようになります。立体視専用画像がなくても、例えば左右に色の違う物を置いて右、左を意識すると同じように目が働いているのがわかります。平行法と交差法を交互に行うとより効果が現れやすくなります。
なれないうちは目が痛くなったり、疲れたり、頭がクラクラすることもありますので、症状に注意しながら実践してください。無理せず一日3分から5分、長くても10分くらいのトレーニングで、毎日続けることが何より大切です。劇的な視力の回復は期待できませんが、続けるうちに徐々に、実感として視界が晴れ渡るような爽快感や疲労の回復が現れてきます。必要なのは少しの時間と、やってみようかな、という気持ちだけです。