TOPページ > 機器による視力(矯正)回復 > コンタクトレンズの今
コンタクトレンズの原理を考え出したのは、あのレオナルド・ダ・ヴィンチであるといわています。
彼が行った、半球状のガラスの器に水を入れその水の中に顔をつけるという実験が、後のコンタクトレンズを作る起源となったのです。
実際に作られたのはそれから380年後の1887年、スイスの眼科医であるフィックというドクターが、自分の眼にガラスのコンタクトレンズをはめる実験をしたそうです。
このときの実験の「Eine kontactbrille」というテーマが現在のコンタクトという名前の由来となりました。
しかし、やはりガラスは痛かったのでしょう・・・二時間が限度だったそうです。
1940年にはプラスチックのレンズに材質を変え今のハードコンタクトレンズと同じ原理の商品が開発されますが、この時点では強角膜レンズ(角膜より大きい、眼球前面を覆うレンズ)で、酸素欠乏による角膜の障害が問題となり普及にはいたりません。
その後の研究によって水分を含んだソフトコンタクトレンズの発明が飛躍的に使用者を増やしたきっかけになったといわれています。
日本におけるコンタクトレンズの研究は、欧米から少し遅れて1940年代の後半にはじまり、1951年に実用化されました。最初はハードが、それから20年あまり経った1972年にはソフトが市販されました。
その後も改正や改良がなされ、1991年には使い捨てタイプが日本でも認可されます。
このことがコンタクトレンズの利用者数を爆発的に増やしたきっかけとなったのです。
そして現在、日本でのコンタクトレンズの総使用者数はおよそ1500万人ともいわれていて、約9人に1人はコンタクトを使っているという計算になります。コンタクトレンズがこれほどまでに普及した原因と支持される理由を知るべく、コンタクトレンズのメリット・デメリットについてまとめてみました。
一番大きなポイントは、装着による外観の変化がないことでしょう。
特に女性の一番の支持理由はこの点にあるといわれます。
度の強い眼鏡はレンズが厚く、フレームが制限されたり目が小さく見えたりしてしまいます。
その点コンタクトレンズなら装着していることもわからず、TPOを構わず使用できるのは大きな利点です。
機能面では、特に眼鏡と比較した場合に、周辺収差(レンズ中央から入る光と端から入る光の焦点のずれ)が少ないのも特徴です。
また眼鏡ではフレームの位置関係で視野が約120度であるのに対し、コンタクトレンズでは裸眼とほぼ同じ約200度とその差は明らかです。
そして乱視が強い場合には、眼鏡で矯正が不十分だとしても、コンタクトレンズでのある程度の矯正は可能です。そのほか、軽量で動きやすい点、装着中にくもらない点などもメリットとして挙げられます。
経験のある人も多いかと思われますが、初めてコンタクトレンズを装着するには練習が必要です。
また、初期段階での装着の異物感や痛みなど、慣れるまでには個人差があり、場合によってはコンタクトレンズが合わない体質の方もいます。アレルギーや何らかの眼疾患では装着が不可能です。
そして取り扱いには細心の注意を払わなければ、時に重大な障害・特に角膜の損傷を起こす恐れもあります。
また、一日の中でも長時間の装用は向きません。
さらに長年の装用により角膜の内皮細胞が減少して、視力低下を起こすという報告もあります。
そのためコンタクトレンズのみの使用は薦められず、眼鏡との併用を基本とします。
他にもごみが入ると痛い、手入れが面倒、コストがかかる、定期的な検査が必須であるなどが挙げられます。
コンタクトレンズは主に3種類あります。
「ハードレンズ」は重篤な眼障害の発生が少なく、レンズの寿命も長いし眼球への酸素供給量が多いのが特徴です。しかし装用感が悪く慣れるまでに時間がかかるのと、紛失の可能性が問題点として挙がります。
「ソフトレンズ」は装用感のよさが一番のポイントで、紛失の心配はあまりなく、レンズがずれにくくスポーツにも向いているといえます。
心配なのはやはり目への負担です。
装用感のよさが災いして重篤な眼疾患の発症が気づかれにくい点や、眼球への酸素供給がハードのそれと比較すると少ないため、酸素欠乏による目の障害を引き起こしやすい点が短所といえます。
「使い捨てレンズ」の場合は、ソフトレンズのデメリットをいくぶん軽減しており、コストが高くレンズ度数が限定されるといった点を除けば、簡単なケア、清潔さ、合併症の頻度が少ないなど、まさに現代人の生活にマッチしたレンズであり、多く支持される理由も頷けます。
「必要は発明の母」という言葉通り、人々のニーズが商品を高度に改善させ、それによってまた生活が便利になるものです。ただコンタクトレンズの場合、目への負担は積み重なっていくため日常でのケアは欠かせません。目を大事にする食生活、十分な睡眠、衛生面など、自己管理が必要という便利さの対価はきちんと払って、上手に付き合いましょう。